この記事は、法人契約できるホームルーター4社を比較解説しています。
加入するならWiMAXの置き型で、窓口は特典が充実しているGMOとくとくBBかBiz Air経由がいいでしょう。
その理由は、速度が安定しているWiMAXをトータルで安く使えるからです。
ただ快適性を高めるにはコツがありますので、法人契約の手順とともにお伝えしていきたいと思います。
オフィスにホームルーターを導入するならどこがいいのか、迷っているなら参考になるはずです。
よかったらチェックしてみてください。
ホームルーターには「置くだけWi-Fi」と「WiMAXの置き型」がある
| 項目 | 置くだけWi-Fi | WiMAXの置き型 |
|---|---|---|
| 回線方式 | 各社の4G/5Gモバイル回線に接続 | UQ WiMAXのWiMAX 2+/5Gに接続 |
| 主な提供例 | SoftBank Air、ドコモ home 5G、au ホームルーター | UQ WiMAX ホームルーター |
| 速度の傾向 | 下り最大は機種とエリア依存、実効は周囲の状況次第 | 下り最大は機種とエリア依存、実効は混雑度の影響 |
| データ容量 | 大容量または実質無制限、時間帯で速度調整あり | 大容量または実質無制限、一定条件で制限あり |
| 設置/設定 | 電源接続のみ。工事不要で即日開通が多い | 電源接続のみ。工事不要で即日開通が多い |
| 対応エリア | 各社の携帯エリアに準拠、建物内で差が出やすい | WiMAX +5Gエリアに準拠、屋内での感度に注意 |
| 端末の例 | Airターミナル、home 5G HRシリーズなど | Speed Wi-Fi HOME 5G L12/L13 など |
| 法人向きの用途 | 固定拠点のインターネット、POSや来店用Wi-Fi | サテライト拠点、短期プロジェクトの常設回線 |
法人のホームルーターは二本柱で、用途での選び分けが肝心です。
置くだけWi-Fiは携帯各社網、WiMAXはUQ系網に接続します。
同じ室内用でも、電波の性質や制御が異なる点に注意です。
実例を押さえ、拠点の業務要件に沿って選定します。
法人契約できるホームルーター4つを比較
法人契約できる主なホームルーターはいくつかありますが、その中でもおすすめの4社を比較します。
まずはざっと特徴をまとめてみましたのでご覧ください。
| 事業者・プラン名 | 提供回線 | 5G対応 | 契約形態 | 端末費用 | 支払い方法 | 最低利用期間 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| GMOとくとくBBのWiMAX | WiMAX +5G系 | あり | 通常契約 | 購入(分割/一括) | クレジットカード | プランにより設定あり | 高額還元や端末選択、全国広いエリア |
| Biz Air | 専用モバイル回線 | あり | 法人・店舗向け | 購入または貸与 | 法人向け決済に対応 | プランにより設定あり | 店鋪向け設置・開通サポートに強み |
| おきらくホームWi-Fi | 専用モバイル回線 | 機種により対応 | レンタル | レンタル料内(機器代0円) | クレジットカード中心 | レンタル期間に依存 | 機器レンタルで初期費用を抑えやすい |
| シンプルフリーWi-Fi | ソフトバンク系 | あり | 法人向け | 購入または貸与 | 法人向け決済に対応 | プランにより設定あり | ソフトバンク5Gに対応し設置が簡単 |
比較の軸は料金支払いや端末、速度目安など。開通までの早さも重要です。
工事不要で設置でき、法人決済に対応するかを重視しています。
1.キャッシュバックが魅力で法人にも対応のGMOとくとくBBのWiMAX
WiMAX +5Gの広いエリアと端末選択が強みです。
高額な還元施策があり、コスト最適化に向きます。
書類を整えれば法人名義での契約にも対応しやすいです。
コスパとエリアのバランスで選びたい企業に適合です。
- 屋内利用に強いホームルーター端末を選べる
- WiMAX +5Gで都市部から郊外まで使いやすい
- オンライン完結で開通までがスムーズ
おすすめできる企業と注意ポイント
複数拠点での回線統一を図りたい中小企業に合います。
キャンペーン適用条件や支払い方法は必ず確認を。
端末購入型のため、短期利用では負担が目立ちます。
更新月や最低利用期間の扱いも事前に整理が安心です。
2.法人・店舗限定で5G対応のホームWi-Fi「Biz Air」
店舗やオフィスの即日開通ニーズに応えやすいです。
設置支援や保守など、業務利用前提の設計が特長です。
請求書対応など、法人の経理フローに載せやすい設計。
現場導入と運用のしやすさを優先する企業向けです。
- 5G対応で混雑時の体感速度を確保しやすい
- 店頭決済端末やクラウドPOSの通信に好適
- 開店準備の短納期案件に対応しやすい
おすすめできる企業と注意ポイント
店舗・拠点追加が多い小売や飲食に相性が良いです。
プランのデータ上限や速度制御の条件は要確認です。
拠点の電波状況は事前のエリア確認でリスク低減。
設置場所のレイアウトで電波の通りも変わります。
3.レンタルで機器代0円のホームルーター「おきらくホームWi-Fi」
端末レンタルで初期費用を抑えたい企業向けです。
短期プロジェクトや仮設オフィスで使いやすい設計。
解約時の負担が軽く、試験導入にも適しています。
投資を抑えつつ必要量だけ確保したい場合に有効です。
- 機器代0円でキャッシュアウトを最小化
- 機種により5G/4Gを柔軟に選べる構成
- 破損・紛失時のルールは事前に要チェック
おすすめできる企業と注意ポイント
イベント出店や短期案件など期間限定利用に最適です。
レンタル規約と返却条件は細部まで確認が必要です。
在庫状況で機種が変わる場合は性能差に留意します。
長期利用なら購入型との総額比較が安心材料です。
4.ソフトバンクの5Gに対応している「シンプルフリーWi-Fi」
ソフトバンク系エリアに強く、設置が簡単です。
通信の安定性とサポート体制を重視する方向けです。
法人決済や複数台導入の管理が行いやすい設計です。
全国チェーンの標準回線としても運用しやすいです。
- 5G対応で将来の需要増にも柔軟に対応
- 屋内での電波到達を考慮した設置提案が可能
- バックアップ回線としての二重化にも好適
おすすめできる企業と注意ポイント
既存のソフトバンク系回線と統一したい企業に向きます。
建物環境で電波特性が変わるため現地確認が重要です。
データ利用量の多い用途では上限条件を把握します。
長期のコストは割引と併せ総額で比較が堅実です。
法人向けホームルーターを選ぶときの5つのコツ
| 評価軸 | チェックポイント | 理由 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 1.通信エリア | 主要拠点の5G/4Gエリアと屋内実効速度 | 稼働率と体感速度を左右するため | エリア内でも屋内は減衰しやすい |
| 2.料金総額 | 月額、初期費用、解約金、端末費 | 総コストでの稟議・予算化に必要 | キャンペーン後の平常料金を確認 |
| 3.データ容量 | 完全無制限か、時間帯制限の条件 | 混雑時の業務影響を抑えるため | 「実質無制限」の注記を精読 |
| 4.支払い/書類 | 請求書払い、締日・支払日、見積書 | 経理処理と運用フローに合致 | 複数台の一括請求可否を確認 |
| 5.セキュリティ | 固定IP、VPN、フィルタリング | 拠点間通信や遠隔保守に必須 | オプション費と設定工数を把握 |
まずは業務で落とせない通信品質を担保できるかを見極めます。費用や特典は次点での評価軸にします。
続いて、支払い方法や必要書類が社内の経理フローに合うかを確認します。運用の実務を想定。
最後に、台数の増減や設置環境に合う端末仕様かをチェックします。拡張性も意識します。
コツ1:通信エリアと実効速度を最優先で見る
業務で使う場所の「つながる・速い」を最優先で判断します。技術的な理論値ではなく実測重視です。
エリア内でも屋内や高層階は減衰します。柱や金属棚で速度が落ちることもあります。
評価例として、主要キャリアのエリアマップで拠点を確認します。都度の見直しも有効です。
最終判断は端末設置予定場所での速度計測と、混雑時間帯の体感です。
業務時間で試験運用するのがベストです。
- 開店前・昼ピーク・夕方で上り下りとPingを測定
- 設置位置を窓際/高所/離隔で3案試す
- 金属棚や電子レンジから1m以上離す
- Wi‑Fiは5GHz優先、社内は有線LAN併用
測る時間帯と置き場所の最適化で、体感は大きく変わります。簡易チューニングでも差が出ます。
コツ2:月額総額と初期費用・解約金をトータルで把握
月額だけでなく総額で比較します。キャンペーン終了後の平常料金も必ず確認します。
初期費用や端末費の分割、事務手数料を合算します。解約金や残債も忘れずに。
| 費用項目 | 見るべき点 | 留意点 |
|---|---|---|
| 月額料金 | キャンペーン後の通常月額 | 適用期間と自動更新の有無 |
| 初期費用 | 事務手数料・開通手数料 | 台数分で総額が増える |
| 端末費 | レンタル/分割/一括の別 | 残債精算条件を確認 |
| 解約費 | 違約金・撤去費・返却送料 | 最低利用期間の縛り |
試算は12〜36カ月の複数シナリオで作成します。稟議用の根拠を明確に。
特典は原価に含めず、現金実出と機会損失で判断します。健全な比較軸。
コツ3:データ容量と速度制限の条件を確認
無制限表記でも時間帯や混雑時の制御条件を精読します。業務への影響度を想定します。
動画会議やPOSのリアルタイム通信は遅延に敏感です。下りだけでなく上りも重要です。
- 「混雑時は速度制御」などの注記を全文確認
- 3日間合計や時間帯ごとの上限に注意
- アップロード速度の最低期待値を把握
- 同時接続増で実効が分散する点を考慮
重要業務は優先ネットワークを分離します。用途別に回線を分ける設計です。
コツ4:稟議・経理フローに合う支払い方法と書類対応
請求書払い対応や締日・支払日の選択肢を確認します。社内の支払サイトに合わせます。
見積書・請求書・領収書の発行方法と電子帳簿保存法の運用可否も確認します。
- 請求書払い/口座振替/クレカの選択肢
- 複数台の一括請求・部門別分割請求
- 発行名義、郵送/電子の可否と手数料
- 年度末の締め変更・分割計上への対応
社内承認に必要な見積内訳を先に取り寄せます。導入の手戻りを防止します。
コツ5:セキュリティと固定IP/リモートワーク要件
固定IPやVPN対応は、遠隔保守や拠点間接続で重要です。要件に沿って選定します。
フィルタリングやMAC制限、WPA3などの基本機能も確認します。設定運用の実務も想定します。
- 固定IPオプションの有無と月額/設定費
- VPNパススルーやL2TP/IPsec対応
- ゲスト用SSIDの分離と帯域制御
- ログ取得範囲と保存期間
要件が厳しい場合は上位回線や有線回線併用も検討。リスク分散で安定運用です。
ホームルーターを法人契約するときの6つの手順
法人契約の要は段取りです。企業により細かい部分は異なりますが、概ね下記手順で迷いなしのはずです。
目的と順序を決めると、稟議と審査がスムーズです。
工程を定型化し、社内の再現性を高めましょう。
手順1.準備を固める:要件定義と社内承認を先に決める
最初に要件を固めます。迷いどころの排除です。
利用目的と回線数が決まれば、比較軸が定まります。
稟議に必要な項目を先に並べると後戻りが減ります。
要件→費用対効果→承認の順に整えるだけ。
- 用途:テレワーク、店舗、バックアップ回線
- 回線数:拠点数、同時接続台数、ピーク時負荷
- 設置場所:窓際、高所、分電盤周辺の干渉確認
- KPI:下り/上り速度、遅延、稼働率、月額上限
エリアと速度を確かめる:提供状況を地図で見る
提供エリアは公式マップで確認します。
住所単位での色分け確認は、導入可否の土台です。
各社のモバイルのエリアマップが参考になります。
- 屋内判定を重視し、窓際の電波余裕を確認
- 高層階や地下は現地テストで再確認
- 複数回線は拠点ごとに判定を分けて管理
手順2.比較して絞る:料金・特典・規約を横並びにする
比較軸を固定すると、条件差が見えやすくなります。
月額、事務手数料、端末費、特典はセットで把握。
最低利用期間や解約金は、総額に大きく響きます。
値引きより、トータルコストで評価します。
- 初期費用:事務手数料、配送料、設置費の有無
- 月額:基本料、オプション、割引の適用期間
- 規約:最低利用期間、解約金、更新月の扱い
- 品質:速度制御条件、混雑時優先度の記載
手順3.申し込む:必要書類と支払い方法を整える
書類を揃え、申込フォームに正確に入力します。
法人名表記と登記住所は、審査の一致が重要です。
必要書類の一例はソフトバンクの案内が参考です。
社名・住所・代表者の整合性を最優先。
- 法人確認:登記事項証明書、印鑑証明書
- 担当者確認:社員証や名刺、本人確認書類
- 支払い:請求書払い、口座振替、クレジット
- 社内:稟議書、見積書、導入スケジュール
締め日と支払日を経理サイクルに合わせ、回線単位の内訳と拠点別の名寄せで管理しやすくなります。
手順4.受け取って設置:初期設定と設置場所の最適化
機器到着後は同梱物を確認し、通電テストを実施。
SSIDと管理パスワードは初回で安全に変更します。
設置は窓際か高所が目安。干渉源から距離を確保。
電波強度を見て位置を数回調整します。
- 同梱物:本体、電源、マニュアルの有無を確認
- 設定:SSID名変更、強固なパスワードを設定
- 設置:金属棚・電子レンジ・分電盤を避ける
- 検証:下り/上り、遅延の3点を計測して記録
セキュリティルールの標準化で拠点ごとのばらつきを抑制。更新やログ管理を定例化すると事故防止にもつながります。
手順5.開通を確認:品質の検収とKPIの見える化
速度と安定性を測り、受入条件を満たすか確認。
数日間の実測を記録すると、再現性の検証に有効。
混雑時間帯の実効速度は、運用のカギとなります。
指標は速度、遅延、稼働率の三点管理。
手順6.見直しまで含める:解約や増設の条件を記録
導入時に解約条件と返却手順も控えておきます。
増設や移設の費用とリードタイムは早見化します。
更新月の把握で、余計な費用を未然に回避します。
契約台帳化で、次回導入が一気に短縮。
ホームルーターを法人契約するときによくある質問
最後にホームルーターを法人契約する際に、多く見られる疑問について解説していきます。
Q1:機器の設置場所と電源の注意点は?
窓際・高所・遮蔽物の少ない位置に置くと受信が安定します。
金属棚や分電盤付近は反射やノイズで速度が落ちやすいです。
- 電源は単独口を推奨、延長タップのノイズ回避
- 夏場の熱対策、直射日光と密閉空間を避ける
- 再起動スペースの確保と配線の転倒防止
- アンテナ方向は自動最適化、まずは窓側で設置
最終的に、安定運用のために設置写真と配線図を残すと管理が楽です。
Q2:セキュリティと複数端末の接続上限は?
| 項目 | 推奨設定 | 運用ポイント |
|---|---|---|
| Wi‑Fi暗号化 | WPA2‑PSK以上、可能ならWPA3 | 初期SSID/鍵は即変更 |
| 管理パスワード | 長く複雑な独自設定 | 定期変更と保管ルール |
| 接続台数 | 上限の7割以内で運用 | 過負荷時はAP分散 |
| ゲスト用SSID | 社内と分離 | 帯域と時間を制限 |
初期設定のまま運用しないことが、情報漏えい対策の基本です。
端末数が多い部署は、アクセスポイント併用で分散が有効です。
来訪者はゲストSSIDを用意し、社内ネットと分離する方針が安全です。
締めに、設定手順書を作り、設置ごとに統一運用を徹底します。
Q3:請求・名義・住所の変更はできる?
多くの法人向けプランは変更可能ですが、申請書が必要です。
名義や住所は与信や契約条件に関わるため、審査が伴う場合があります。
- 請求先変更:締め日反映に猶予あり
- 名義変更:社名変更登記の写しを提出
- 住所変更:拠点移設前に電波確認も実施
- 支払い方法変更:再審査や書類再提出に注意
結局は、変更希望日の半月前までの申請が安心です。
Q4:複数拠点や短期利用の運用は?
拠点ごとに回線を分け、短期はレンタル併用が合理的です。
一台を頻繁に移動させると、所在管理や障害切り分けが難しくなります。
- 拠点単位で台数を割り当て、台帳で管理
- 短期プロジェクトは月額レンタルを活用
- バックアップ回線を別キャリアで確保
- 重要会議は有線LANアダプタで安定化
最後に、BCPを想定し冗長化を設計しておくと安心です。
Q5:解約金・最低利用期間・違約金は?
| 用語 | 概要 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 最低利用期間 | 一定期間内の解約で費用発生 | 開始日の起算と満了日の定義 |
| 解約金 | 期間内解約時の定額または段階制 | 機器残債との合算有無 |
| 端末代分割 | 分割残金は解約時に一括請求 | レンタルは返却条件を確認 |
費用は「回線」と「端末」の二系統で発生し得る点に注意です。
移設や増設の際は、契約更新月と在庫状況も合わせて検討します。
負担を抑えるには、レンタルや短期契約の選択肢も比較が有効です。
最終的に、将来の台数変動を見込み、柔軟な条件を優先します。