この記事では、法人向け無線LANアクセスポイントのおすすめモデルを紹介しています。
イチオシは「NEC Aterm Biz」ですが、その他にも「ヤマハWLX」や「シスコCatalyst 9100」なども候補になると思います。
自社の要件に合うWi‑Fi 6/6E/7を選び、WPA3・VLAN・クラウド管理・PoEに対応し、同時接続数とバックホール設計を軸に選定するといいでしょう。
なお、合わせて法人向けの無線LANアクセスポイントの選び方もお伝えしていますので、よかったら参考にしてみてください。
法人向け無線LANアクセスポイントおすすめ7選!
| 製品 | 強み | 無線規格 | 管理方式 | 推奨規模 |
|---|---|---|---|---|
| NEC Aterm Biz | 社内認証との親和性と安定性 | Wi‑Fi 6/6E対応モデルあり | オンプレ中心 | 中規模〜大規模 |
| ヤマハ WLXシリーズ | 運用が簡単でサポート充実 | Wi‑Fi 6対応 | オンプレ+リモート | 小規模〜中規模 |
| バッファロー WAPWGシリーズ | 低コストと多拠点展開 | Wi‑Fi 5/6対応モデルあり | クラウド/ローカル | 小規模〜多拠点 |
| エレコム WABシリーズ | コスパと設置の柔軟性 | Wi‑Fi 5/6対応モデルあり | ローカル | 小規模 |
| シスコ Catalyst 9100 | 高密度と運用可視化 | Wi‑Fi 6/6E | クラウド/オンプレ | 大規模/高密度 |
| HPE Aruba AP500シリーズ | 高度な管理とAI分析 | Wi‑Fi 6/6E | クラウド/オンプレ | 中規模〜大規模 |
| アラクサラ AXAPシリーズ | 有線連携と国内品質 | Wi‑Fi 6対応モデルあり | オンプレ | 官公庁/教育 |
導入規模と運用体制に合う機種を選ぶことが失敗回避の近道です。各社の強みを押さえ、要件に合わせて最短距離で選定します。
ここでは国内で導入実績のある代表機を、用途別に整理して紹介します。比較表で大枠を把握します。
詳しい仕様は世代や型番で異なります。無線規格や給電方式は「対応モデルあり」で確認します。
社内認証、ゲスト分離、VLAN、ローミングは運用の肝です。対応の幅と設定のしやすさを重視します。
サポートや保守の体制も重要です。SLAや交換対応を含め、ライフサイクルで評価します。
この後、各モデルの活用シーンと注意点を、導入後の目線で解説します。現場で役立つ視点です。
1.NEC Aterm Biz 全社展開向け
| 無線規格 | 帯域 | 同時接続目安 | 管理方式 | PoE | セキュリティ |
|---|---|---|---|---|---|
| Wi‑Fi 6/6E対応モデルあり | 2.4/5GHz(6GHzは対応モデルあり) | 約50〜200台の設計目安 | オンプレ運用中心 | IEEE 802.3at/bt 対応モデルあり | WPA3、802.1X、VLAN分離 |
社内システムとの親和性を重視するなら選びやすい選択肢です。安定運用と日本語サポートが魅力です。
オンプレ前提の現場でも扱いやすく、既存の認証やポリシーと合わせやすい設計です。
拠点が増えても設定をそろえやすく、運用の属人化を抑えられます。保守もしやすい構成です。
6GHzの活用はモデル選定が要点です。干渉の少ない帯域で混雑時間帯の品質を確保します。
メッシュよりも有線バックホールを推奨します。遅延と安定性の面で有利です。
将来のWi‑Fi 7への更新も見据え、配線とPoEの余力を確保します。長期運用の前準備です。
特徴 強固セキュリティ 内蔵RADIUS
802.1Xを中核に、端末認証とVLAN分離で情報漏えいを抑止します。ゲストとの共存も容易です。
内蔵RADIUSの活用で、認証サーバの設置負担を軽減します。小規模拠点にも適合します。
推奨規模 中規模 大規模
拠点単位の標準化に向きます。レイアウト変更にも柔軟で、段階的な増設がしやすい構成です。
ヘルプデスクの運用を考慮したテンプレート化がしやすく、全社ロールアウトに向きます。
2.ヤマハ WLXシリーズ 中小企業向け
| 無線規格 | 帯域 | 同時接続目安 | 管理方式 | PoE | セキュリティ |
|---|---|---|---|---|---|
| Wi‑Fi 6対応 | 2.4/5GHz | 約30〜150台の設計目安 | オンプレ+リモート管理 | IEEE 802.3at/bt 対応モデルあり | WPA3、802.1X、VLAN分離 |
設定がわかりやすく、運用負荷を抑えたい中小企業に向きます。日本語ドキュメントと電話サポートが安心です。
VLANやゲスト分離など、基本機能を短時間で導入できます。保守の引き継ぎも容易です。
スイッチやルーターと合わせると相性がよく、社内ネットワークを一体で最適化できます。
ローミングの調整もガイドに沿って進めやすい構成です。現場での再現性が高い運用です。
台数が増えたら有線でのバックホールを優先します。無線中継の多段構成は避けたいところです。
保守交換の体制も整っており、稼働を止めたくない業務でも使いやすい選択肢です。
公式情報はヤマハ公式サイトをご確認ください。
特徴 簡易VLAN認証 ゲスト分離
来訪者用と社内用のSSIDを分け、帯域制御で混雑を抑えます。安全と快適さの両立です。
802.1Xの導入も手順が整理されており、段階的な移行に向いています。現実解の設計です。
推奨規模 小規模 中規模
フロア規模のオフィスや店舗に最適です。拠点ごとの標準化もしやすい構成です。
将来的な拠点増にも耐える設計です。統一ポリシーでの展開が可能です。
3.バッファロー WAPWGシリーズ 低コスト
| 無線規格 | 帯域 | 同時接続目安 | 管理方式 | PoE | セキュリティ |
|---|---|---|---|---|---|
| Wi‑Fi 5/6対応モデルあり | 2.4/5GHz | 約20〜100台の設計目安 | クラウド/ローカル | IEEE 802.3af/at 対応モデルあり | WPA3、VLAN分離、ゲスト制御 |
導入コストを抑えつつ、管理の手間も軽くしたい拠点に適しています。多拠点の標準端末として扱いやすいです。
クラウド管理により、遠隔から設定配布や状態確認が可能です。拠点運用を省力化できます。
SSIDと帯域を分け、基本のセキュリティを確保します。来訪者対応にも十分です。
アクセスポイントの密度は控えめにし、チャネル設計で干渉を避けます。設計の基本です。
トラブル時は有線経路と給電を優先確認します。PoEの給電能力に余裕を持たせます。
在庫の確保が容易で、交換対応もシンプルです。スピード重視の導入に向いています。
特徴 クラウド管理 AirStation Pro
統一テンプレートで設定を配布し、ログの見える化を進めます。運用の抜け漏れを防止します。
多拠点の同時展開に強く、開店や新拠点の立ち上げで力を発揮します。工期短縮に寄与です。
推奨規模 小規模 多拠点
小型オフィスや店舗、サテライト拠点に最適です。シンプルな要件に合致します。
負荷が高いフロアは上位機との併用が安全です。適材適所の配備が鍵です。
4.エレコム WABシリーズ コスパ重視
| 無線規格 | 帯域 | 同時接続目安 | 管理方式 | PoE | セキュリティ |
|---|---|---|---|---|---|
| Wi‑Fi 5/6対応モデルあり | 2.4/5GHz | 約20〜100台の設計目安 | ローカル管理 | IEEE 802.3af/at 対応モデルあり | WPA3、VLAN分離 |
初期費用を抑えたいオフィスに向きます。設置方法が柔軟で、既存配線を活かしやすい構成です。
壁掛けや天井設置に対応し、死角を減らせます。簡潔なUIで導入も短時間で進みます。
冷暖房や棚などの遮蔽物が多い現場でも、配置の自由度でカバーできます。現場適応力です。
台数増の前にチャネル計画を見直し、出力を整えます。干渉を回避し、品質を底上げします。
ファーム更新は計画的に実施し、安定版を選択します。運用の小さな工夫が効きます。
必要十分な機能に絞ることで、設定の複雑さを回避します。保守が軽くなる選択です。
特徴 PoE受電 壁掛 天井設置
電源工事を省き、レイアウト変更にも追従しやすいです。設置の自由度が高い構成です。
配線距離やスイッチの給電能力を事前確認し、安定運用を狙います。基本の徹底です。
推奨規模 小規模
会議室や小規模フロアに最適です。コストと性能のバランスが取りやすいです。
高密度の時間帯は帯域制御で平準化します。無理のない運用で長く使えます。
5.シスコ Catalyst 9100 高密度向け
| 無線規格 | 帯域 | 同時接続目安 | 管理方式 | PoE | セキュリティ |
|---|---|---|---|---|---|
| Wi‑Fi 6/6E | 2.4/5/6GHz | 約100〜300台の設計目安 | クラウド/オンプレ | IEEE 802.3at/bt | WPA3、802.1X、ISE連携 |
会議やイベントの高密度環境で力を発揮します。可視化と最適化の機能が充実しています。
端末が集中する場所でも、帯域の使い方を最適化できます。安定した体験を提供します。
運用はダッシュボードで把握し、問題の箇所を素早く特定します。復旧が速い運用です。
設置はサイトサーベイに基づき、チャネルと出力を精密に調整します。設計が成果を左右します。
有線はマルチギガの検討が有効です。バックホールを太くし、無線性能を活かします。
拡張性が高く、長期の標準プラットフォームとして採用できます。ライフサイクル重視です。
製品情報はシスコ公式サイトをご確認ください。
特徴 Wi‑Fi 6E CleanAir Analytics
ノイズ源の検知や分析が可能です。混雑環境でも安定に寄与します。可視化の強みです。
分析結果を配置やチャネルに反映し、継続的に最適化します。改善が回る設計です。
推奨規模 大規模 高密度
本社やイベント会場、教育機関の大講義室に最適です。高負荷に粘る構成です。
運用チームがある環境で真価を発揮します。標準化と監視を組み合わせます。
6.HPE Aruba AP500シリーズ 高度管理
| 無線規格 | 帯域 | 同時接続目安 | 管理方式 | PoE | セキュリティ |
|---|---|---|---|---|---|
| Wi‑Fi 6/6E | 2.4/5/6GHz | 約80〜250台の設計目安 | クラウド/オンプレ(Aruba Central等) | IEEE 802.3at/bt | WPA3、802.1X、ダイナミックVLAN |
クラウド管理とAIの分析で、運用の質を一段引き上げます。多拠点の一元管理に強みがあります。
トラフィックの傾向や障害予兆を把握でき、先手の対応が可能です。止めない運用に寄与です。
役割に応じたネットワーク分離を細かく設定できます。セキュリティと利便性の両立です。
ファームや設定の配布が計画的に実行できます。変更管理の負荷を軽減します。
6GHzの活用で混雑帯を回避できます。対象端末の割合を見ながら段階導入します。
拠点の増減にも強く、スケールに合わせて段階的に拡張できます。成長に沿う設計です。
詳細はAruba公式サイトをご確認ください。
特徴 Aruba Central AIインサイト
通信品質の評価と推奨設定を提示します。現場の経験値に頼りすぎない運用です。
アラートの優先度を整理し、対応の順序を明確化します。チーム運用に適した仕組みです。
推奨規模 中規模 大規模
拠点が散在する企業や医療機関、教育機関に最適です。集中管理の恩恵が大きいです。
監査対応やログ保全も進めやすく、内部統制の観点でも扱いやすい選択です。
7.アラクサラ AXAPシリーズ 国内品質
| 無線規格 | 帯域 | 同時接続目安 | 管理方式 | PoE | セキュリティ |
|---|---|---|---|---|---|
| Wi‑Fi 6対応モデルあり | 2.4/5GHz | 約50〜200台の設計目安 | オンプレ運用 | IEEE 802.3at/bt 対応モデルあり | WPA3、802.1X、ダイナミックVLAN |
有線機器との連携と品質重視の現場に向きます。国内での保守と品質管理が強みです。
スイッチやルーターと一体でのポリシー制御に適しています。安定志向の設計です。
端末の属性に応じてVLANを自動で切り替えます。セキュリティと管理の効率化です。
官公庁や教育の要件にも合わせやすい構成です。運用ルールを守りやすい設計です。
サイトサーベイとチャネル設計を丁寧に行い、干渉を抑えます。基本に忠実な導入です。
保守窓口の一元化で、障害対応がスムーズです。稼働率の確保に寄与します。
特徴 有線連携 ダイナミックVLAN
有線端末と無線端末を統一ルールで管理できます。運用の手間を減らせます。
ユーザーや端末の属性で自動割当し、ミスを防ぎます。統制の効くネットワークです。
推奨規模 官公庁 教育
審査や監査に対応しやすいログ運用が可能です。規定に沿う構成が取りやすいです。
更新計画が立てやすく、長期運用に向きます。標準化と保守性を重視する環境に適合です。
法人向け無線LANアクセスポイント選び方10項目
| 項目 | 見るポイント | 一般的な目安 |
|---|---|---|
| 同時接続数 | 人数と端末数、ピーク時の重なり | 50/100/200台の区分で余裕を確保 |
| 通信速度とバックホール | 実効速度、上位回線の設計 | AP実効600Mbps超+有線上位1G/2.5G |
| セキュリティ | WPA3、認証方法、VLAN分離 | 社内はWPA3-Enterpriseが理想 |
| 管理方式 | クラウド/オンプレ、運用体制 | 多拠点はクラウドが運用しやすい |
| 可用性 | 冗長構成、メッシュ、ローミング | 主要エリアは二重化と設計連携 |
| 給電方式 | PoE規格、消費電力、配線 | 11ax/6EはPoE+やbtを前提 |
| 設置環境 | オフィス/工場/倉庫の条件 | 耐環境とアンテナ方式を選定 |
| サポート保守 | SLA、交換体制、国内サポート | 翌営業日交換以上が安心 |
| 導入費用 | 初期と運用、ライセンス | TCOで3〜5年を試算 |
| 法令順守 | 電波法、技適、PSE | 適合表示と記録の保管 |
法人の無線は「混雑に強い安定運用」を最優先で選びます。
そのため、人数やレイアウト、使い方を数値で見積もる姿勢が要点です。
合わせて、運用者の手間と保守体制を早期から固めるのが得策です。
最後に、現地環境と法令の確認をセットで行うと失敗を防げます。
以下の10項目を順に当てはめて、候補をふるい込みます。
短期の速度より、長期の安定と可用性を重視する判断です。
選び方1:同時接続数目安50台100台200台
- 利用者×端末数×同時利用率で見積もる
- ピークと平均の差を20〜30%で吸収
- 音声会議と動画会議の重なりを考慮
- 高密度は複数台でセルを分割
混雑時に途切れない台数設計が、業務品質を決めます。
まず、人数と一人あたりの端末数を洗い出します。PCとスマホで2台前提。
会議時間帯の同時利用率を設定し、ピークを積み上げます。
50/100/200台の区分で、余裕を20〜30%確保します。
高密度は複数台で分散し、出力とチャネルで干渉を抑えます。
来客用やIoTを分ければ、社内の安定性がさらに向上します。
選び方2:通信速度実効値とバックホール設計
- カタログ値より実効値を重視
- 上位は1G/2.5G/10Gを段階設計
- 有線バックホールを基本とする
- 無線中継は最小限に抑える
速度は「実効」と「上位回線」の両輪で成立します。
実効値は周囲の電波と利用密度で大きく変わります。
上位は1G/2.5G/10Gを用途と台数に合わせます。
安定性重視なら、有線バックホールを基本にします。
無線中継は遅延と帯域損失が増え、要注意です。
大量転送やVDIは、上位の輻輳対策も同時に検討します。
選び方3:セキュリティWPA3認証VLAN分離
- 社内はWPA3-Enterpriseと802.1X
- 来客はVLAN分離と帯域制御
- 証明書配布でパスワード依存を回避
- 管理系はSSIDを分けて秘匿
無線の守りは、強い暗号と利用者分離の組合せです。
社内はWPA3-Enterpriseと端末認証が望ましいです。
来客や個人端末はVLANで分け、帯域も制御します。
証明書配布を使えば、パスワード漏えいを抑制します。
管理系SSIDは隠し、権限者だけに限定します。
WPA3の考え方はWi‑Fi Allianceを参照できます。
選び方4:管理方式クラウドオンプレ選定
- 多拠点はクラウドが一元管理で有利
- 機密要件が厳格ならオンプレ
- 障害通知と自動最適化を確認
- 監査ログと権限分離で運用統制
運用しやすさは、障害対応の速さに直結します。
多拠点や少人数運用はクラウド管理が適します。
厳格な機密はオンプレで統制を強めます。
電波最適化や自動復旧の有無を確認します。
通知、履歴、権限で作業の抜け漏れを減らします。
更新やバックアップの手順も事前に固めておきます。
選び方5:可用性冗長化メッシュローミング
- 主要エリアはAPを二重化配置
- コントローラは冗長で停止を回避
- ローミングを前提に設計
- メッシュは非常時の補完で活用
止められない場所は、機器と経路を二重に備えます。
会議室や受付は、APの重なりで切れ目をなくします。
集中管理がある場合は、冗長で単一障害を回避します。
席移動に強いローミングを前提に設計します。
メッシュは配線困難時の補完として活用します。
電源とスイッチ側も合わせて多重化すると安心です。
選び方6:給電方式PoEafatbt検証
- 必要電力をカタログで事前確認
- PoE/PoE+/btの混在を計画管理
- 長距離は配線損失も考慮
- 余剰ポート数とUPSを確保
高性能APは電力前提、PoE設計が要です。
11ax/6E対応は消費が増え、PoE+やbtが必要です。
スイッチの給電総量とAP台数を突き合わせます。
配線長での損失も見込み、余裕を持たせます。
停電対策にUPSを入れ、復旧時間を短縮します。
将来増設分のポートも最初から確保します。
選び方7:設置環境オフィス工場倉庫対策
- 反射・遮蔽・粉じんを事前調査
- 壁天井の材質と高さを確認
- 指向性/無指向で到達を調整
- 防塵防滴や耐温度で選定
環境に合う機種と配置で、電波の質は大きく変わります。
工場や倉庫は遮蔽が多く、到達に差が出ます。
高さや棚の配置を見て、位置と角度を決めます。
遠距離や通路は指向性、広場は無指向が有効です。
温度や粉じんには耐環境モデルを選びます。
現地調査を踏まえ、設置前に検証を行います。
選び方8:サポート保守SLA故障交換体制
- 受付時間と応答速度を確認
- 先出しセンドバックの有無
- 構成情報のバックアップ体制
- 国内窓口と日本語資料の整備
保守の強さは、障害時間の短さにつながります。
窓口の受付時間と初動の速さを確認します。
先出し交換があれば、復旧が早く安心です。
設定のバックアップで交換作業を短縮します。
国内の支援と日本語資料は運用の負担を軽減します。
重要拠点は翌営業日以内のSLAを推奨します。
選び方9:導入費用初期費用運用費用相場
- 本体+スイッチ+配線で初期を算出
- ライセンスと保守で年額を把握
- 3〜5年のTCOで比較
- 増設と更新を前提に計画
費用は導入と運用の合計で、公平に比べます。
本体だけでなく、スイッチと配線も含めます。
クラウドやサポートの年額を忘れず算出します。
3〜5年のTCOで候補を横並びで比較します。
将来の増設や更新費も、早めに見積もります。
安さ偏重を避け、安定と支援の価値を評価します。
選び方10:法令電波法技適PSE遵守
- 技適マークの有無を確認
- 屋内屋外利用の区分を遵守
- 電源機器はPSE表示を確認
- 記録を保管し監査に備える
法令順守は事業継続の前提、最初に確認します。
無線機は技適表示が必須です。表示と書類を確認します。
屋内専用や出力の条件を守り、誤用を防ぎます。
電源やアダプタはPSE表示の有無を確認します。
制度の要点は総務省の案内で確認できます。
6GHz運用の最新情報は総務省の公表を参照します。
法人向け無線LANアクセスポイントについてよくある質問
最後に法人向け無線LANアクセスポイントについてよくある質問をまとめてみました。
Q1:台数の目安は?
| 想定エリア | 利用人数 | 端末密度 | 台数目安 |
|---|---|---|---|
| 小規模オフィス | 〜50人 | 低〜中 | 2〜3台 |
| 中規模オフィス | 50〜200人 | 中 | 4〜10台 |
| 大会議室・教室 | 30〜100人 | 高 | 2〜6台 |
| 倉庫・工場 | 〜200人 | 中 | 面積あたり均等配置 |
配備の考え方は、人数よりも端末密度と用途で判断します。
1人あたり2〜3台利用を想定し、余裕を持った構成にします。
高密度エリアは面積ではなく座席数基準で分割配置します。
壁や棚など障害物の影響を加味し、重なりを抑える設計が要点です。
Wi‑Fi 6/6E対応なら帯域分散により必要台数を最適化できます。
最終決定はサイトサーベイを行い、実測で補正する運用とします。
- 端末密度:同時通信端末数を基準に計算
- 用途:動画会議やVDIは負荷が高い
- 障害物:会議室壁・可動棚の影響を評価
- 冗長性:1割程度の余力を確保
Q2:メッシュか有線バックホールか
| 方式 | 長所 | 短所 | 適合シーン |
|---|---|---|---|
| 有線バックホール | 安定・低遅延 | 配線工事が必要 | オフィス・学校 |
| メッシュ(無線) | 配線不要で柔軟 | 帯域消費・遅延 | 歴史的建物・仮設 |
| ハイブリッド | 併用で最適化 | 設計複雑 | 多拠点・段階導入 |
速度と安定を優先するなら有線バックホールが堅実です。
配線困難な環境や短期設置ではメッシュを選びます。
トラフィックの多いエリアは、有線で骨格を作る設計が有利。
メッシュ併用時は無線中継段数を1段以内に抑えます。
ローミングは同一SSIDと適切な電波出力制御が鍵です。
将来の有線化を見据え、配管やPoE計画を先行します。
- 有線:PoEスイッチで電源と通信を集約
- メッシュ:中継で実効速度が半減に注意
- 同一チャネル干渉を避けるチャネル設計
- 移動端末のローミングしきい値を最適化
Q3:WiFi6E導入時の注意点は?
| 項目 | 6E特性 | 確認事項 |
|---|---|---|
| 周波数帯 | 6GHz帯の屋内利用が中心 | 機器の制度適合と設置条件 |
| 互換性 | 5GHz/2.4GHzと分離 | 端末対応状況の棚卸し |
| 干渉 | レーダー影響が小さい | チャネル計画の最適化 |
| 電波到達 | 減衰がやや大きい | AP密度と出力調整 |
6GHz帯は新しい帯域で、屋内中心の運用となります。
総務省の公表資料で制度要件を確認します。
既存端末は非対応が混在するため、帯域分散の設計が重要。
6GHzは広帯域を使える一方、壁越えの減衰に注意です。
APは6E対応機と従来機を混在、フロアごとに最適化します。
運用開始後は端末比率を見てチャネル幅を調整します。
- 制度:屋内利用区分と出力条件を遵守
- 互換:2.4/5GHzのフォールバック設計
- 設計:80/160MHzは混雑状況で運用
- 検証:実測で到達と遅延を評価
Q4:クラウド管理のメリットは?
| 観点 | クラウド | オンプレ | 運用影響 |
|---|---|---|---|
| 導入速度 | 即時展開 | 構築が必要 | 多拠点で有利 |
| 可視化 | 一元監視 | 要ツール整備 | 障害切り分け短縮 |
| アップデート | 自動配信 | 手動適用 | 脆弱性対策が迅速 |
| セキュリティ | ゼロタッチ対応 | 設計者依存 | 標準化で安定 |
多拠点や少人数運用ではクラウド管理が効率的です。
設定テンプレートで現場差を減らし、品質を平準化します。
監視とアラートが統合され、障害対応の初動が速い運用。
帯域制御やゲスト発行もブラウザから即時反映です。
WPA3などの設定標準化で安全性が向上します。
回線断時の挙動とログ保持の要件は事前に精査します。
- テンプレート化で設定ミスを低減
- ロールベース権限で運用を分担
- API連携で資産台帳を更新
- 監査ログの保管期間を確認
Q5:中小企業におすすめの機種は?
| カテゴリ | 選定ポイント | 適合規模 | 参考機能 |
|---|---|---|---|
| エントリー | 低価格・PoE受電 | 小規模 | ゲスト分離・VLAN |
| スタンダード | Wi‑Fi 6対応 | 小〜中規模 | クラウド管理 |
| 高密度 | 多数端末安定 | 会議室・教室 | ローミング支援 |
| 拡張志向 | 6E準備 | 将来投資 | 6GHz帯対応 |
中小企業では保守しやすさと総保有コストが重要です。
クラウド管理対応は拠点追加に強く、運用が軽くなります。
PoE給電と天井設置に対応し、配線工事を最小化します。
ゲスト用SSIDと社内用SSIDを分離し、帯域を制御します。
将来は6E対応を段階導入し、混雑緩和を狙います。
技適マークの有無を確認し、法令順守を徹底します。
- 保守:翌営業日交換などSLAを確認
- 性能:同時接続目安と実効速度を重視
- 安全:WPA3とVLAN分離を標準化
- 拡張:追加APのシームレス導入性