法人向け無線LANアクセスポイントでおすすめは?

この記事では、法人向け無線LANアクセスポイントのおすすめモデルを紹介しています。

イチオシは「NEC Aterm Biz」ですが、その他にも「ヤマハWLX」や「シスコCatalyst 9100」なども候補になると思います。

自社の要件に合うWi‑Fi 6/6E/7を選び、WPA3・VLAN・クラウド管理・PoEに対応し、同時接続数とバックホール設計を軸に選定するといいでしょう。

なお、合わせて法人向けの無線LANアクセスポイントの選び方もお伝えしていますので、よかったら参考にしてみてください。

法人向け無線LANアクセスポイントおすすめ7選!

製品 強み 無線規格 管理方式 推奨規模
NEC Aterm Biz 社内認証との親和性と安定性 Wi‑Fi 6/6E対応モデルあり オンプレ中心 中規模〜大規模
ヤマハ WLXシリーズ 運用が簡単でサポート充実 Wi‑Fi 6対応 オンプレ+リモート 小規模〜中規模
バッファロー WAPWGシリーズ 低コストと多拠点展開 Wi‑Fi 5/6対応モデルあり クラウド/ローカル 小規模〜多拠点
エレコム WABシリーズ コスパと設置の柔軟性 Wi‑Fi 5/6対応モデルあり ローカル 小規模
シスコ Catalyst 9100 高密度と運用可視化 Wi‑Fi 6/6E クラウド/オンプレ 大規模/高密度
HPE Aruba AP500シリーズ 高度な管理とAI分析 Wi‑Fi 6/6E クラウド/オンプレ 中規模〜大規模
アラクサラ AXAPシリーズ 有線連携と国内品質 Wi‑Fi 6対応モデルあり オンプレ 官公庁/教育

導入規模と運用体制に合う機種を選ぶことが失敗回避の近道です。各社の強みを押さえ、要件に合わせて最短距離で選定します。

ここでは国内で導入実績のある代表機を、用途別に整理して紹介します。比較表で大枠を把握します。

詳しい仕様は世代や型番で異なります。無線規格や給電方式は「対応モデルあり」で確認します。

社内認証、ゲスト分離、VLAN、ローミングは運用の肝です。対応の幅と設定のしやすさを重視します。

サポートや保守の体制も重要です。SLAや交換対応を含め、ライフサイクルで評価します。

この後、各モデルの活用シーンと注意点を、導入後の目線で解説します。現場で役立つ視点です。

1.NEC Aterm Biz 全社展開向け

無線規格 帯域 同時接続目安 管理方式 PoE セキュリティ
Wi‑Fi 6/6E対応モデルあり 2.4/5GHz(6GHzは対応モデルあり) 約50〜200台の設計目安 オンプレ運用中心 IEEE 802.3at/bt 対応モデルあり WPA3、802.1X、VLAN分離

社内システムとの親和性を重視するなら選びやすい選択肢です。安定運用と日本語サポートが魅力です。

オンプレ前提の現場でも扱いやすく、既存の認証やポリシーと合わせやすい設計です。

拠点が増えても設定をそろえやすく、運用の属人化を抑えられます。保守もしやすい構成です。

6GHzの活用はモデル選定が要点です。干渉の少ない帯域で混雑時間帯の品質を確保します。

メッシュよりも有線バックホールを推奨します。遅延と安定性の面で有利です。

将来のWi‑Fi 7への更新も見据え、配線とPoEの余力を確保します。長期運用の前準備です。

特徴 強固セキュリティ 内蔵RADIUS

802.1Xを中核に、端末認証とVLAN分離で情報漏えいを抑止します。ゲストとの共存も容易です。

内蔵RADIUSの活用で、認証サーバの設置負担を軽減します。小規模拠点にも適合します。

推奨規模 中規模 大規模

拠点単位の標準化に向きます。レイアウト変更にも柔軟で、段階的な増設がしやすい構成です。

ヘルプデスクの運用を考慮したテンプレート化がしやすく、全社ロールアウトに向きます。

2.ヤマハ WLXシリーズ 中小企業向け

無線規格 帯域 同時接続目安 管理方式 PoE セキュリティ
Wi‑Fi 6対応 2.4/5GHz 約30〜150台の設計目安 オンプレ+リモート管理 IEEE 802.3at/bt 対応モデルあり WPA3、802.1X、VLAN分離

設定がわかりやすく、運用負荷を抑えたい中小企業に向きます。日本語ドキュメントと電話サポートが安心です。

VLANやゲスト分離など、基本機能を短時間で導入できます。保守の引き継ぎも容易です。

スイッチやルーターと合わせると相性がよく、社内ネットワークを一体で最適化できます。

ローミングの調整もガイドに沿って進めやすい構成です。現場での再現性が高い運用です。

台数が増えたら有線でのバックホールを優先します。無線中継の多段構成は避けたいところです。

保守交換の体制も整っており、稼働を止めたくない業務でも使いやすい選択肢です。

公式情報はヤマハ公式サイトをご確認ください。

特徴 簡易VLAN認証 ゲスト分離

来訪者用と社内用のSSIDを分け、帯域制御で混雑を抑えます。安全と快適さの両立です。

802.1Xの導入も手順が整理されており、段階的な移行に向いています。現実解の設計です。

推奨規模 小規模 中規模

フロア規模のオフィスや店舗に最適です。拠点ごとの標準化もしやすい構成です。

将来的な拠点増にも耐える設計です。統一ポリシーでの展開が可能です。

3.バッファロー WAPWGシリーズ 低コスト

無線規格 帯域 同時接続目安 管理方式 PoE セキュリティ
Wi‑Fi 5/6対応モデルあり 2.4/5GHz 約20〜100台の設計目安 クラウド/ローカル IEEE 802.3af/at 対応モデルあり WPA3、VLAN分離、ゲスト制御

導入コストを抑えつつ、管理の手間も軽くしたい拠点に適しています。多拠点の標準端末として扱いやすいです。

クラウド管理により、遠隔から設定配布や状態確認が可能です。拠点運用を省力化できます。

SSIDと帯域を分け、基本のセキュリティを確保します。来訪者対応にも十分です。

アクセスポイントの密度は控えめにし、チャネル設計で干渉を避けます。設計の基本です。

トラブル時は有線経路と給電を優先確認します。PoEの給電能力に余裕を持たせます。

在庫の確保が容易で、交換対応もシンプルです。スピード重視の導入に向いています。

特徴 クラウド管理 AirStation Pro

統一テンプレートで設定を配布し、ログの見える化を進めます。運用の抜け漏れを防止します。

多拠点の同時展開に強く、開店や新拠点の立ち上げで力を発揮します。工期短縮に寄与です。

推奨規模 小規模 多拠点

小型オフィスや店舗、サテライト拠点に最適です。シンプルな要件に合致します。

負荷が高いフロアは上位機との併用が安全です。適材適所の配備が鍵です。

4.エレコム WABシリーズ コスパ重視

無線規格 帯域 同時接続目安 管理方式 PoE セキュリティ
Wi‑Fi 5/6対応モデルあり 2.4/5GHz 約20〜100台の設計目安 ローカル管理 IEEE 802.3af/at 対応モデルあり WPA3、VLAN分離

初期費用を抑えたいオフィスに向きます。設置方法が柔軟で、既存配線を活かしやすい構成です。

壁掛けや天井設置に対応し、死角を減らせます。簡潔なUIで導入も短時間で進みます。

冷暖房や棚などの遮蔽物が多い現場でも、配置の自由度でカバーできます。現場適応力です。

台数増の前にチャネル計画を見直し、出力を整えます。干渉を回避し、品質を底上げします。

ファーム更新は計画的に実施し、安定版を選択します。運用の小さな工夫が効きます。

必要十分な機能に絞ることで、設定の複雑さを回避します。保守が軽くなる選択です。

特徴 PoE受電 壁掛 天井設置

電源工事を省き、レイアウト変更にも追従しやすいです。設置の自由度が高い構成です。

配線距離やスイッチの給電能力を事前確認し、安定運用を狙います。基本の徹底です。

推奨規模 小規模

会議室や小規模フロアに最適です。コストと性能のバランスが取りやすいです。

高密度の時間帯は帯域制御で平準化します。無理のない運用で長く使えます。

5.シスコ Catalyst 9100 高密度向け

無線規格 帯域 同時接続目安 管理方式 PoE セキュリティ
Wi‑Fi 6/6E 2.4/5/6GHz 約100〜300台の設計目安 クラウド/オンプレ IEEE 802.3at/bt WPA3、802.1X、ISE連携

会議やイベントの高密度環境で力を発揮します。可視化と最適化の機能が充実しています。

端末が集中する場所でも、帯域の使い方を最適化できます。安定した体験を提供します。

運用はダッシュボードで把握し、問題の箇所を素早く特定します。復旧が速い運用です。

設置はサイトサーベイに基づき、チャネルと出力を精密に調整します。設計が成果を左右します。

有線はマルチギガの検討が有効です。バックホールを太くし、無線性能を活かします。

拡張性が高く、長期の標準プラットフォームとして採用できます。ライフサイクル重視です。

製品情報はシスコ公式サイトをご確認ください。

特徴 Wi‑Fi 6E CleanAir Analytics

ノイズ源の検知や分析が可能です。混雑環境でも安定に寄与します。可視化の強みです。

分析結果を配置やチャネルに反映し、継続的に最適化します。改善が回る設計です。

推奨規模 大規模 高密度

本社やイベント会場、教育機関の大講義室に最適です。高負荷に粘る構成です。

運用チームがある環境で真価を発揮します。標準化と監視を組み合わせます。

6.HPE Aruba AP500シリーズ 高度管理

無線規格 帯域 同時接続目安 管理方式 PoE セキュリティ
Wi‑Fi 6/6E 2.4/5/6GHz 約80〜250台の設計目安 クラウド/オンプレ(Aruba Central等) IEEE 802.3at/bt WPA3、802.1X、ダイナミックVLAN

クラウド管理とAIの分析で、運用の質を一段引き上げます。多拠点の一元管理に強みがあります。

トラフィックの傾向や障害予兆を把握でき、先手の対応が可能です。止めない運用に寄与です。

役割に応じたネットワーク分離を細かく設定できます。セキュリティと利便性の両立です。

ファームや設定の配布が計画的に実行できます。変更管理の負荷を軽減します。

6GHzの活用で混雑帯を回避できます。対象端末の割合を見ながら段階導入します。

拠点の増減にも強く、スケールに合わせて段階的に拡張できます。成長に沿う設計です。

詳細はAruba公式サイトをご確認ください。

特徴 Aruba Central AIインサイト

通信品質の評価と推奨設定を提示します。現場の経験値に頼りすぎない運用です。

アラートの優先度を整理し、対応の順序を明確化します。チーム運用に適した仕組みです。

推奨規模 中規模 大規模

拠点が散在する企業や医療機関、教育機関に最適です。集中管理の恩恵が大きいです。

監査対応やログ保全も進めやすく、内部統制の観点でも扱いやすい選択です。

7.アラクサラ AXAPシリーズ 国内品質

無線規格 帯域 同時接続目安 管理方式 PoE セキュリティ
Wi‑Fi 6対応モデルあり 2.4/5GHz 約50〜200台の設計目安 オンプレ運用 IEEE 802.3at/bt 対応モデルあり WPA3、802.1X、ダイナミックVLAN

有線機器との連携と品質重視の現場に向きます。国内での保守と品質管理が強みです。

スイッチやルーターと一体でのポリシー制御に適しています。安定志向の設計です。

端末の属性に応じてVLANを自動で切り替えます。セキュリティと管理の効率化です。

官公庁や教育の要件にも合わせやすい構成です。運用ルールを守りやすい設計です。

サイトサーベイとチャネル設計を丁寧に行い、干渉を抑えます。基本に忠実な導入です。

保守窓口の一元化で、障害対応がスムーズです。稼働率の確保に寄与します。

特徴 有線連携 ダイナミックVLAN

有線端末と無線端末を統一ルールで管理できます。運用の手間を減らせます。

ユーザーや端末の属性で自動割当し、ミスを防ぎます。統制の効くネットワークです。

推奨規模 官公庁 教育

審査や監査に対応しやすいログ運用が可能です。規定に沿う構成が取りやすいです。

更新計画が立てやすく、長期運用に向きます。標準化と保守性を重視する環境に適合です。

法人向け無線LANアクセスポイント選び方10項目

項目 見るポイント 一般的な目安
同時接続数 人数と端末数、ピーク時の重なり 50/100/200台の区分で余裕を確保
通信速度とバックホール 実効速度、上位回線の設計 AP実効600Mbps超+有線上位1G/2.5G
セキュリティ WPA3、認証方法、VLAN分離 社内はWPA3-Enterpriseが理想
管理方式 クラウド/オンプレ、運用体制 多拠点はクラウドが運用しやすい
可用性 冗長構成、メッシュ、ローミング 主要エリアは二重化と設計連携
給電方式 PoE規格、消費電力、配線 11ax/6EはPoE+やbtを前提
設置環境 オフィス/工場/倉庫の条件 耐環境とアンテナ方式を選定
サポート保守 SLA、交換体制、国内サポート 翌営業日交換以上が安心
導入費用 初期と運用、ライセンス TCOで3〜5年を試算
法令順守 電波法、技適、PSE 適合表示と記録の保管

法人の無線は「混雑に強い安定運用」を最優先で選びます

そのため、人数やレイアウト、使い方を数値で見積もる姿勢が要点です。

合わせて、運用者の手間と保守体制を早期から固めるのが得策です。

最後に、現地環境と法令の確認をセットで行うと失敗を防げます。

以下の10項目を順に当てはめて、候補をふるい込みます。

短期の速度より、長期の安定と可用性を重視する判断です。

選び方1:同時接続数目安50台100台200台

  • 利用者×端末数×同時利用率で見積もる
  • ピークと平均の差を20〜30%で吸収
  • 音声会議と動画会議の重なりを考慮
  • 高密度は複数台でセルを分割

混雑時に途切れない台数設計が、業務品質を決めます

まず、人数と一人あたりの端末数を洗い出します。PCとスマホで2台前提。

会議時間帯の同時利用率を設定し、ピークを積み上げます。

50/100/200台の区分で、余裕を20〜30%確保します。

高密度は複数台で分散し、出力とチャネルで干渉を抑えます。

来客用やIoTを分ければ、社内の安定性がさらに向上します。

選び方2:通信速度実効値とバックホール設計

  • カタログ値より実効値を重視
  • 上位は1G/2.5G/10Gを段階設計
  • 有線バックホールを基本とする
  • 無線中継は最小限に抑える

速度は「実効」と「上位回線」の両輪で成立します

実効値は周囲の電波と利用密度で大きく変わります。

上位は1G/2.5G/10Gを用途と台数に合わせます。

安定性重視なら、有線バックホールを基本にします。

無線中継は遅延と帯域損失が増え、要注意です。

大量転送やVDIは、上位の輻輳対策も同時に検討します。

選び方3:セキュリティWPA3認証VLAN分離

  • 社内はWPA3-Enterpriseと802.1X
  • 来客はVLAN分離と帯域制御
  • 証明書配布でパスワード依存を回避
  • 管理系はSSIDを分けて秘匿

無線の守りは、強い暗号と利用者分離の組合せです

社内はWPA3-Enterpriseと端末認証が望ましいです。

来客や個人端末はVLANで分け、帯域も制御します。

証明書配布を使えば、パスワード漏えいを抑制します。

管理系SSIDは隠し、権限者だけに限定します。

WPA3の考え方はWi‑Fi Allianceを参照できます。

選び方4:管理方式クラウドオンプレ選定

  • 多拠点はクラウドが一元管理で有利
  • 機密要件が厳格ならオンプレ
  • 障害通知と自動最適化を確認
  • 監査ログと権限分離で運用統制

運用しやすさは、障害対応の速さに直結します

多拠点や少人数運用はクラウド管理が適します。

厳格な機密はオンプレで統制を強めます。

電波最適化や自動復旧の有無を確認します。

通知、履歴、権限で作業の抜け漏れを減らします。

更新やバックアップの手順も事前に固めておきます。

選び方5:可用性冗長化メッシュローミング

  • 主要エリアはAPを二重化配置
  • コントローラは冗長で停止を回避
  • ローミングを前提に設計
  • メッシュは非常時の補完で活用

止められない場所は、機器と経路を二重に備えます

会議室や受付は、APの重なりで切れ目をなくします。

集中管理がある場合は、冗長で単一障害を回避します。

席移動に強いローミングを前提に設計します。

メッシュは配線困難時の補完として活用します。

電源とスイッチ側も合わせて多重化すると安心です。

選び方6:給電方式PoEafatbt検証

  • 必要電力をカタログで事前確認
  • PoE/PoE+/btの混在を計画管理
  • 長距離は配線損失も考慮
  • 余剰ポート数とUPSを確保

高性能APは電力前提、PoE設計が要です

11ax/6E対応は消費が増え、PoE+やbtが必要です。

スイッチの給電総量とAP台数を突き合わせます。

配線長での損失も見込み、余裕を持たせます。

停電対策にUPSを入れ、復旧時間を短縮します。

将来増設分のポートも最初から確保します。

選び方7:設置環境オフィス工場倉庫対策

  • 反射・遮蔽・粉じんを事前調査
  • 壁天井の材質と高さを確認
  • 指向性/無指向で到達を調整
  • 防塵防滴や耐温度で選定

環境に合う機種と配置で、電波の質は大きく変わります

工場や倉庫は遮蔽が多く、到達に差が出ます。

高さや棚の配置を見て、位置と角度を決めます。

遠距離や通路は指向性、広場は無指向が有効です。

温度や粉じんには耐環境モデルを選びます。

現地調査を踏まえ、設置前に検証を行います。

選び方8:サポート保守SLA故障交換体制

  • 受付時間と応答速度を確認
  • 先出しセンドバックの有無
  • 構成情報のバックアップ体制
  • 国内窓口と日本語資料の整備

保守の強さは、障害時間の短さにつながります

窓口の受付時間と初動の速さを確認します。

先出し交換があれば、復旧が早く安心です。

設定のバックアップで交換作業を短縮します。

国内の支援と日本語資料は運用の負担を軽減します。

重要拠点は翌営業日以内のSLAを推奨します。

選び方9:導入費用初期費用運用費用相場

  • 本体+スイッチ+配線で初期を算出
  • ライセンスと保守で年額を把握
  • 3〜5年のTCOで比較
  • 増設と更新を前提に計画

費用は導入と運用の合計で、公平に比べます

本体だけでなく、スイッチと配線も含めます。

クラウドやサポートの年額を忘れず算出します。

3〜5年のTCOで候補を横並びで比較します。

将来の増設や更新費も、早めに見積もります。

安さ偏重を避け、安定と支援の価値を評価します。

選び方10:法令電波法技適PSE遵守

  • 技適マークの有無を確認
  • 屋内屋外利用の区分を遵守
  • 電源機器はPSE表示を確認
  • 記録を保管し監査に備える

法令順守は事業継続の前提、最初に確認します

無線機は技適表示が必須です。表示と書類を確認します。

屋内専用や出力の条件を守り、誤用を防ぎます。

電源やアダプタはPSE表示の有無を確認します。

制度の要点は総務省の案内で確認できます。

6GHz運用の最新情報は総務省の公表を参照します。

法人向け無線LANアクセスポイントについてよくある質問

最後に法人向け無線LANアクセスポイントについてよくある質問をまとめてみました。

Q1:台数の目安は?

想定エリア 利用人数 端末密度 台数目安
小規模オフィス 〜50人 低〜中 2〜3台
中規模オフィス 50〜200人 4〜10台
大会議室・教室 30〜100人 2〜6台
倉庫・工場 〜200人 面積あたり均等配置

配備の考え方は、人数よりも端末密度と用途で判断します。

1人あたり2〜3台利用を想定し、余裕を持った構成にします。

高密度エリアは面積ではなく座席数基準で分割配置します。

壁や棚など障害物の影響を加味し、重なりを抑える設計が要点です。

Wi‑Fi 6/6E対応なら帯域分散により必要台数を最適化できます。

最終決定はサイトサーベイを行い、実測で補正する運用とします。

  • 端末密度:同時通信端末数を基準に計算
  • 用途:動画会議やVDIは負荷が高い
  • 障害物:会議室壁・可動棚の影響を評価
  • 冗長性:1割程度の余力を確保

Q2:メッシュか有線バックホールか

方式 長所 短所 適合シーン
有線バックホール 安定・低遅延 配線工事が必要 オフィス・学校
メッシュ(無線) 配線不要で柔軟 帯域消費・遅延 歴史的建物・仮設
ハイブリッド 併用で最適化 設計複雑 多拠点・段階導入

速度と安定を優先するなら有線バックホールが堅実です。

配線困難な環境や短期設置ではメッシュを選びます。

トラフィックの多いエリアは、有線で骨格を作る設計が有利。

メッシュ併用時は無線中継段数を1段以内に抑えます。

ローミングは同一SSIDと適切な電波出力制御が鍵です。

将来の有線化を見据え、配管やPoE計画を先行します。

  • 有線:PoEスイッチで電源と通信を集約
  • メッシュ:中継で実効速度が半減に注意
  • 同一チャネル干渉を避けるチャネル設計
  • 移動端末のローミングしきい値を最適化

Q3:WiFi6E導入時の注意点は?

項目 6E特性 確認事項
周波数帯 6GHz帯の屋内利用が中心 機器の制度適合と設置条件
互換性 5GHz/2.4GHzと分離 端末対応状況の棚卸し
干渉 レーダー影響が小さい チャネル計画の最適化
電波到達 減衰がやや大きい AP密度と出力調整

6GHz帯は新しい帯域で、屋内中心の運用となります。

総務省の公表資料で制度要件を確認します。

既存端末は非対応が混在するため、帯域分散の設計が重要。

6GHzは広帯域を使える一方、壁越えの減衰に注意です。

APは6E対応機と従来機を混在、フロアごとに最適化します。

運用開始後は端末比率を見てチャネル幅を調整します。

  • 制度:屋内利用区分と出力条件を遵守
  • 互換:2.4/5GHzのフォールバック設計
  • 設計:80/160MHzは混雑状況で運用
  • 検証:実測で到達と遅延を評価

Q4:クラウド管理のメリットは?

観点 クラウド オンプレ 運用影響
導入速度 即時展開 構築が必要 多拠点で有利
可視化 一元監視 要ツール整備 障害切り分け短縮
アップデート 自動配信 手動適用 脆弱性対策が迅速
セキュリティ ゼロタッチ対応 設計者依存 標準化で安定

多拠点や少人数運用ではクラウド管理が効率的です。

設定テンプレートで現場差を減らし、品質を平準化します。

監視とアラートが統合され、障害対応の初動が速い運用。

帯域制御やゲスト発行もブラウザから即時反映です。

WPA3などの設定標準化で安全性が向上します。

回線断時の挙動とログ保持の要件は事前に精査します。

  • テンプレート化で設定ミスを低減
  • ロールベース権限で運用を分担
  • API連携で資産台帳を更新
  • 監査ログの保管期間を確認

Q5:中小企業におすすめの機種は?

カテゴリ 選定ポイント 適合規模 参考機能
エントリー 低価格・PoE受電 小規模 ゲスト分離・VLAN
スタンダード Wi‑Fi 6対応 小〜中規模 クラウド管理
高密度 多数端末安定 会議室・教室 ローミング支援
拡張志向 6E準備 将来投資 6GHz帯対応

中小企業では保守しやすさと総保有コストが重要です。

クラウド管理対応は拠点追加に強く、運用が軽くなります。

PoE給電と天井設置に対応し、配線工事を最小化します。

ゲスト用SSIDと社内用SSIDを分離し、帯域を制御します。

将来は6E対応を段階導入し、混雑緩和を狙います。

技適マークの有無を確認し、法令順守を徹底します。

  • 保守:翌営業日交換などSLAを確認
  • 性能:同時接続目安と実効速度を重視
  • 安全:WPA3とVLAN分離を標準化
  • 拡張:追加APのシームレス導入性
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